五感を磨く!野菜のスープをつくろう

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簡単にプロの味を自宅のキッチンで再現。

まず、始める前に大切な質問です。
Q:自宅の冷蔵庫にどんな野菜があるか
 すべて言えますか。

 Yes. そのままこのレシピを読み続けてください。
 No. まずは冷蔵庫の扉を開けましょう。


No だとすると、ますは冷蔵庫の何がどれくらいあるかを
知ることが料理をつくる大切な条件です。

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料理は五感と脳のストレッチ

冷蔵庫にある野菜を使って
丁寧につくれば失敗することありません。
料理の基本を身につけるにも
とても良いレシピのポタージュです。

料理プロセスは超簡単。
野菜を切り分け→炒めて→煮込んで→仕上げの味付 の4ステップ。
道具は大きな鍋一つだけ、あとは包丁とまな板です。

分量は特に記載しませんが手順を追って
手元にある野菜で作ってみてください。

後半はプロが作る時に何を大切にしているか、
野菜の旨味の出し方、味の方向性(ベクトル)、仕上げの視点、
おいしい料理に導くロジックを細かく記載します。
少し難しく感じるかと思いますが、このロジックで丁寧につくれば、
今までとは違う味に到達するでしょう。

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野菜のポタージュ Potage à la paysanne ポタージュ・ ペイザンヌ 

材料は玉ねぎ3:人参1.5:セロリ1 をベースに
カブ・大根・ゴボウなど(根菜類)、
キャベツ・小松菜など(葉野菜)など家にあるもで充分です。

その他の材料はニンニク、そしてポタージュの味のベースに
ベーコンや生ハムなどがいいでしょう。
最後煮込む時にローリエを加えるだけです。

・野菜をペイザンヌ □に切ります。
 これはフランス料理の切り方の名称で大きさは
〈1センチ角・厚さ一ミリ〉の厚さです。
全ての材料を同じ大きさに切り分けましょう。
 この大きさが出来ない野菜(葉野菜など)は
 それくらいの大きさになるように切り分けます。

・大き目の鍋にバター(オイル)を入れ、1センチ角に切った
 ベーコン、軽くつぶしたニンニクを一片入れて炒めます。
 切り分けた野菜、塩を入れてよく炒めます。

・野菜が浸る程度の水を加えてブイヨン( キューブなら1/2)を
 入れて40分程度静かに煮込みます。

・仕上げる前に葉野菜、煮崩れてしまうじゃがいもなどを
 入れて煮えたら、塩・胡椒で味を整えお好きなハーブを入れ
 出来上がりです。

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プロの視点

・全ての料理は作る前に味のイメージを持ちます。
 そのイメージに従い味の方向性を持ち、どの素材の味を基本に
 し て他の素材(野菜)の味を重ねるのかを決めます。

・野菜を切り分ける際に注意することは、食べる時に使うスプーンに
 切り分けたすべての野菜をすくい一口で食べられるように、です。
 それから切り分けた野菜は種類によって別々に分けておくこと。
 使う野菜によって炒める順序える必要な時があります。

 具体的には高温で炒めた方が味が出るもや香りが変化するものは
 単独で炒めます。例えば水分が多いものを先に炒めて味を出したり
 焼き付けた時に出る味が必要な時、などです。

・ベーコンを炒める過程ではベーコン自身の脂や、加えた油脂で
 丁寧に炒めます。この肉は食べるための肉なのか、味出しとして
 入れるのかも事前に決めて使います。それによって切り方炒め方が
 変わります。
 今回はベーコンの薫香と塩漬けの豚肉の旨味を滲み出すように。
 炒める時の脂の出し方で次の過程(野菜を炒める)に大きく影響します。


・鍋に切りそろえた野菜を入れます。(葉野菜や煮溶けるものは除く)
 同時に塩を加えて前の過程で出た脂が野菜の全体にまわるようにかき
 混ぜます。この時脂が足りないようならバターまたはオイルを足し入れ
 ます。中火で丁寧にかき混ぜながら炒めます。

 鍋の中には油脂と野菜と塩だけ

鍋の中をのぞいてみましょう。

 塩はとても良い仕事をしてくれます。
 野菜は塩の作用で水分が出て、炒めることでその水分が蒸発します。
 野菜の水分の蒸発が素材の味の凝縮になり、油脂と合わさって旨味に変化
 していきます。水分をしっかり出すために鍋の中の温度を上げるよう蓋を
 しましょう。大体3分ごとにかき混ぜ蒸気を抜きながら野菜に透明感がで
 るまで炒めます。
(強火→中火で15分程度)仏料理用語でスュエsuer 。


 炒めた野菜を食べてみましょう。


この旨味がこのスープの味のベースです。
 必ず食べてみて野菜の旨味がしっかり出ているのを確認してから
 水分(ブイヨン)を加えなければいけません。
 (水とキューブのブイヨンでも大丈夫です)
 *固形のブイヨンはこの時タイミングで入れること。
  ブイヨンの嫌味は野菜の味に吸収されて旨味となります。

・水分を加えたらあとはローリエを加え静かに煮込みます。
 炒めた時に作り出した野菜の味が一度広がって(薄まり)また一緒に
なった味のスープになるように。

 煮込みながら鍋から立ち上がる香りの変化がポイントです。

 味の変化は香りの変化と同時に進みます。
 最初は切った野菜の匂いだけ、それぞれの香りだけです。
 玉ねぎの刺激臭、独特なセロリの匂い、生の人参の青臭さ。
 それが油脂と塩、加熱によって「匂い」が「香り」になっていきます。
 素材を切り分け、調理して変化させて味を加えたもの、
 

 それが「料理」になります。
 

 仕上げの15分前にキャベツやジャガイモなど味が出るもの、煮溶けて
 しまう野菜を入れます。最後に塩で旨味の調整をして、胡椒、ハーブで
 香りをつけたら出来上がりです。

 お好きなハーブを加ええると風味高く仕上がります。

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フランス料理ではポタージュをいくつかに分類しています。
このペイザンヌは 〈 ポタージュ・クレール Potage claire 〉になります。
仏語でclaire 澄んだ、という意味ですので、日本では一般にスープという
名称の方が親しまれているますが、フランス料理のカテゴリーでは
どちらもポタージュとなります。

・野菜をピュレ状にして作るのは〈ポタージュ・ピュレ〉
・卵やクリーム、粉で濃度をつけたものは〈ポタージュ・リエ〉
ピュレやクリームを組み合わせてポタージュ・リエという場合も
あるようです。そのほかにいくつかの料理としてブイヤベースや
オニオンスープなどがあります。

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