青い空の下のんびりと市場を歩いて行くと、
以前はあまり見なかった野菜を見かけることが多くなってきました。
日本にある野菜と同じ名前、例えばきゅうりはフランス語ではconcombre・コンコンブルであっても
その形の大きさ、味の違いに驚かされることはありました。
この数年、同種の野菜の色違いが多くなってきたようです。
調理提供する側も受ける側も皿の上で映える色を好むのでしょう。
最近パリでは日本の野菜の形や色そして味を好むシェフも多いようで、
日本野菜の種を植え育て高級店に納めている日本人の農家の方もいると聞いたことがあります。
人や情報が簡単に世界と繋がることが地域、経済、生活からなる文化を大きく変えるようになるのでしょう。
ただ、人が五感を通して経験し得られる情報と同等になるにはまだしばらくかかるはず。
フランスという土地で育った野菜をフランスで育った人が調理することは
同じ野菜のようでも、全く違ったアプローチでの食となるはずです。
そしてそれが定着し文化となるには時間という要素も必要。
現地に行き、その場所の空気を感じ、人と食材が交わる市場に身を置くことで
得られる体験は私には刺激であり、創造に繋がる素敵な時間です。
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